教育の時間

「先生、ツリガネモサモサ虫は何を食べて生きてるんですか」
「馬鹿だなあ、ツリガネモサモサ猿に決まってるじゃないか」
「さすがツトム君、良く知っているね。じゃあ、ツリガネモサモサ虫は何のために生きているか知っているかな」
「それは、えーと」
「さすがのツトム君もこの質問は難しかったようだね。誰か解る人はいるかな?」
「ワワワン!」
「犬はだめだよ」
「僕解ります」
「誰かと思ったら校長先生じゃないですか。今日もまた良いご趣味のネクタイで」
「ツリガネモサモサ虫は真実を探すために生きて居るんだよ」
「えーっ」「だっせー」「なんでもありじゃん」「ワワワーン」
「さすが校長先生。ご名答です」

「先生、ツリガネモサモサ虫が脱皮を始めましたよ」
「あ、本当だ。みんなじっくり観察してみようね」
「DVDを出したり、Vシネマに出演したりするんですよね」
「トメ子ちゃん、それは脱皮とは言わないぞ」
「解った、語学留学に行くんだ」
「まともに答える気の無い奴はハゲタカに食われてしまうことを先生は祈ってるぞ」

「先生、脱皮が終わったみたいです」
「ツリガネモサモサ虫はケバくなってどこかに飛んでいきました」
「よし、じゃあツトム君、その殻をみんなに見せてあげて」
「ほーい。いてっ」
「ツリガネモサモサ虫の殻には毒があるから注意するんだぞ」
「先生、遅いです」「ツトム君が紫色になってます」「教育委員会に責められるのは私なんだぞ」「ワワワン!」

おやおや、ツトム君のクラスは大騒ぎになってしまったようですね。みんなも、ツリガネモサモサ虫が脱皮しているときは気をつけようね。あと、脱皮直後の姿は写真に撮っておくと良いぞ。じゃあ、また来週。