童話の時間

クマの時頼は 町いちばんの あばれもの。きょうも ダンビラ かた手に 目についたものを なんでも 切りたおしています。
時頼くん。おいたはダメよ
めがねを かけた ひとみ先生が やさしく ちゅういしても 言うことを ききません。
うるさい。このタイトスカートめ
そんなある日、時頼の まえを 大きな 象れっしゃが 通りすぎました。
しゅっ しゅっ しゅっ ぱおー しゅっ しゅっ しゅっ ぱおー
時頼は じまんの ダンビラで 象れっしゃを まっぷたつに してやろうと 思った そのときです。
父のかたき!
象れっしゃの かげから いっぴきの うさぎが とび出して きました。
やられたー
さすがの 時頼も ゆだんしていたのでは ひとたまりも ありません。
「うさぎさん みごとに かたきを とったね」
「お父さんも およろこびでしょう。」
ぱおー
みんなが 口々に うさぎさんを ほめたたえます。
いや、とうぜんのことを したまでですよ
うさぎさん はやくも じまんモードで えいゆうきどりです。
すてきな おかた ♥♥
ひとみ先生の 目もハート型に なっています。
うさぎさん、おなまえを
いや なのるほどの ものではありません
こうして あばれものの 時頼は ぶざまなさいごを とげました。
でも ほんとうに これで よかったのでしょうか?
うさぎの 目が 赤いのは 時頼の血のいろかも しれませんね。