日本語の難しさ

  • 昇華は「する」のか「させる」のか解らない。
  • 要は自動詞か他動詞かって話だなんだけど。
  • 化学用語としての昇華であれば、自動詞と考えれば良いので、主語によって使い分けることが簡単だ。
  • 放置してたナフタレンが昇華した。
  • ナフタレンを空気中に放置して昇華させた。
  • 解らないのは、心理学用語としての昇華の場合だ。
  • こんな意味↓。

社会的に実現不可能な目標・葛藤や満たす事が出来ない欲求から、別のより高度で社会に認められる目標に目を向け、その実現によって自己実現を図ろうとすること。

  • 例えば次のような例はどうだろう。
  1. 「全てを破壊したい」という私自身の衝動が一枚の絵に昇華した。
  2. 私は「全てを破壊したい」という私自身の衝動を一枚の絵に昇華させた。
  3. 私は「全てを破壊したい」という私自身の衝動を一枚の絵に昇華した。
  • 自動詞と考えれば、「昇華する」のは「衝動」なので1と2は共に問題ないと思う。
  • 一方、昇華というのは「私」が「衝動」に対して行う行為であると考えると3が正しいことになる。
  • どっちなんだ。
  • もしかすると上の3つとも誤りで、「衝動を絵画に変えるという行為を行った事」によって「私」が「昇華した」と表すのが妥当なのかもしれない。
  • それはそうと、Googleで検索してみると心理的な事柄に対しても、上記に引用した意味より化学用語の昇華から転じた比喩として使われている事の方が多い。
  • つまり「消し去る/消え去る」といった意味で使っている。
  • 比喩としてはそちらの方が直感的で解りやすい。