休日の過ごし方

ここを見ている方々は素敵な週末を過ごしているだろうか?俺はこの週末ショッピングを楽しんだ。
まず、カー用品の店に行きオイルとワックスを買ったのだが、精算時にレジの女性店員が私を睨み、小さな声で「人でなし」と言った。あまりの仕打ちだったので店長を呼び、抗議したところ「サービスの一環です」と言われた。そんなサービスがあるかと思ったが、これ以上関わり合いになるのも嫌なので店を出ることにした。ふと、看板を見てみると「カー用品専門店・スーパーガレージ」と書かれていた。なるほど。
今のは「落語的なオチに見せかけて何もかかってない」という冗談だ。
次に中心部の大型レコード店に以前から欲しかったCDを買いに行った。目当てのCDはすぐに見つかった。他に良い物はないかと店内をうろついていたら店員が一人俺の方にやってきた。未来をイメージしているのかサイバー的な服装をしている。店員は俺が手に持っているCDを見て「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」と他のCDを俺に勧めだした。これはWeb 2.0だ!ただ、勧められたCDはどれも俺の好みとはかけ離れている、というか俺が買おうとしているCDと店員が勧めるCDは組み合わせとしておかしい。申し訳ないが丁寧にお断りした。未来派店員は他の客にも同じCDを勧めて回っていた。もしかしたら店員ではなく、そのCDの曲を歌ってる人かもしれない。
そうこうしているうちに腹が減ってきた。休日の昼間とあってどの店も混んでいたが、ちょい眼鏡オヤジの俺は、こんなときにもすぐに入れる美味い店を知っている。値段は少々高いが、それに見合った贅沢な時間を得ることが出来る良い店だ。小さなビルの地下にあるその店に入りランチをオーダーした。静かな店内で買ってきたCDを眺めたりオイルをこぼしたりワックスをテーブルに塗ったりしながら至福の時を過ごす。程なく今日のランチが運ばれてきた。床にまかれたオイルで足を滑らせウェイトレスが転び、俺の昼食をぶちまける。店のマスターがそれをみてげらげら笑っている。ウェイトレスも俺もつられて笑い出す。良い店だ。笑い声を聞きつけ厨房から料理長が出てきた。オイルまみれで笑っている俺とマスターとウェイトレスを見て、瞬時に事態を察したらしい。料理長は俺の方につかつかと歩み寄りメニューを開いてこういった「このランチを注文した人は、こんなメニューも注文してます」。Web 2.0だ。