人気番組の話

蛾が帰ってこないので、鳥根が再開できない。
それはそうと最近日本の話題ばかりになっていた。日本語で書いている以上、読んでいる人(15人ほど)は日本人が多いと思うし、その日本人の多くはここに書いてあるような話はもう見飽きている筈だ。俺がわざわざ書いてあげることもなかったのだ。俺は悪くない、インターネットのせいだ。

まあ良い。今日は、こちらの人気テレビ番組を紹介しよう。番組タイトルは直訳すれば「100点ゲーム」と言ったら良いだろうか、とにかく視聴者参加型のゲーム番組だ。
参加者は4人、勝者は賞金が貰え、負けた3人は罰ゲームが与えられるというありふれたタイプの番組だが、賞金額がこちらの都市生活者の平均月収換算で3ヶ月分くらい(通常は多くて0.5ヶ月分)有ることと、罰ゲームが過酷(日本のテレビ局ではありえないくらいのもの)なことがウケて、大人気番組となってる。
ゲームのルールは単純だ。

  • 参加者はそれぞれ100点の持ち点が与えられる。
  • 持ち点を5枚のカードに振り分ける。
  • 1枚のカードに記入可能な点数は-100点から100点の間。当然、5枚の合計が100点になるようにする必要がある。
  • 小細工を弄する人がいたため「10進数表記」「中国表記(漢字のこと)、ローマ数字は不可」「数式で表してはいけない」といった細かいルールがある。
  • 点数は5点刻み。
  • 例えば、-20, -10, 0, 65, 65といった配分。
  • カードの表は参加者に割り当てられた色(赤緑黒白)になっていて、A〜Eの文字が書いてある。これは相手のカードを指定するときに使う。
  • もちろん、プレーヤは表に細工をしてはいけない。
  • くじ引きで決められた最初のプレーヤ(サンチェスとする)が交換相手(ロドリゲスとする)を指名し、相手の持っているカードを1〜3枚指定する。サンチェスは要求されたのと同じ枚数をロドリゲスの持ち札から指定する。
  • サンチェスとロドリゲスは指定されたカードを他の2人に見せずに交換する。
  • ロドリゲスは次の交換相手を指定して同様の交換を行う。この際、直前の相手(この場合はサンチェス)を指定してはいけない。
  • 8ターン終了時点で、合計得点が最も高い人が優勝。

もちろん視聴者には全員のカードが見えている。ルールが単純なため成り行きが解りやすくて盛り上がる。番組が始まるとテレビを見ながらどいつが勝つか賭けて見るのが、この国の平均的なスタイルだ。
最近のニュースでは、北米のIT企業が、この番組をネットゲームにアレンジしてサービスを開始しようとしている事が判明し、番組の著作権者と揉めているらしい。