盲盲連

体中に目や口がある妖怪や化け物は世界中に言い伝えられていると思う。これが、体中に鼻がある妖怪はどうだろう?怖いことは怖いんだけど、鼻が沢山あることには、あまり意味がなさそうだ。耳も同様。

視覚は方向性があるので目がたくさんあることにそれなりの意味があるし、口に至っては感覚器官としての役割だけでなく消化器官の入り口としての役割があるのでこれもまた沢山あることに(妖怪としての)意味があるだろう。聴覚や嗅覚は視覚に比べると方向性が希薄なので鼻や耳が沢山あっても意味がないような印象を受けるのだろう。

もっと無駄な例はないだろうか。例えば爪。全身がみつしりと爪で覆われていたらどうだ?もの凄く気持ち悪いことは容易に想像付くが、体の表面を保護することができそうで、全然無駄じゃない。穿山甲アルマジロのようだ。同様に「全身に歯」も気持ち悪いが強そうなので無駄な例になってない。あまりシモに走りたくないので、あれとかあれはスキップ。「全身に乳首しかも男」くらいなら気持ち悪さと無駄さがちょうどいいかもしれない(「しかも男」って書いたのでお茶の間でも大丈夫だ)。

更に無駄で気持ち悪いのを考えた。人体で無駄といえばこれ、そう盲腸だ。全身に盲腸がぶら下がっている妖怪はどうだろう。気持ち悪さは今まで出てきた連中に負けていないし、意味のなさ、扱いにくさも群を抜いている。捕獲された場合は医大で手術の練習に使うことだってできそうだ。