ガデオモシ問題5

前回の結論

「ガデオモシ(Gadiomoshu)」とは、鞄には入らないがチチカカ湖よりは小さくて、嫌われていない、可愛い固体または気体であるキャラクターに付けられた固有名詞である。そして、ガデオモシは我々にお金をもたらしてくれるかけがえの無い存在である。

読む人を置いて行きすぎて、せっかく増えかけた新規顧客をあらかた失いつつあるこの連載はいつまで続くのだろう。と、恋のガデオモシ(モンキーズ 1967年)の歌詞みたいなことを考えながら文字起こしをしています。

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「じゃあ、我々の合い言葉となった『あたれば大きい』について考えてみよう」
「それよりもどんなキャラクターにするかが先決じゃないのか?」
「ふざけるな、キャラクターとお金のどっちが大切なんだ」
「お金」「もちろんお金」「命よりお金」
「命よりは大げさだろう」
「他人の命よりお金」
「言い直した」
「とにかく、キャラクタービジネスを成功させるために最も重要なことは、収益の仕組みを明確にすることだ。それさえ決まれば、キャラクターなんてバッタの足でも良いくらいだ」
「いいね、バッタの足」
「ガデオモシという言葉の響きにも良く合う」
「こげパンみたいにいじけてるというのはどうだ」
「『ガキにもがれた』とか」
「『持ち主のバッタはどうしてるんだろう』とか」
「『もう死んじゃったんだろうな』とか」
「意外と元気だったというのも面白いかも」
「何故か新しい足が生えてて」
「バッタの足って再生するの?」
「しないと思う」
「生物学的に誤った設定はいかがなものか」
「別に良いんじゃない。そもそももげたバッタの足が喋る時点で生物学とかどこかに行ってるんだし」
「確かに」
「持ち主のバッタが元気だったら、それはそれでガデオモシはいじけるんだろうな」
「『どうせ干からびるんだ』とか」
「『アリの巣に連れて行かれるんだ』とか」
「で、本当にアリに運ばれる」
「それを知った、バッタが助けに来る」
「急に路線変更したな」
「あ、何かアメリカの子供向け映画みたいだ」
「俺もそう思った。見たこと無いけど」
「版権でかいぞ」
「やる気が出てきた!」

今回の結論

「ガデオモシ(Gadiomoshu)」とは、鞄には入らないがチチカカ湖よりは小さくて、嫌われていない、可愛い固体または気体であるキャラクターに付けられた固有名詞である。そして、ガデオモシは我々にお金をもたらしてくれるかけがえの無い存在である。
とりあえずバッタの足というのはどうかという案が出たが、おそらく冷静になって考え直した時点で寿命が尽きる。

(つづく)